悩みの解決を諦めない

よく話に来てくれる中3生がいて、彼にはいつも悩みがあります。

例えば、勉強。(勉強以外のことも相談してくれて楽しい!)

特に受験生になり、勉強や学習に対する悩みをよく話してくれます。とても興味深いので、話を聞いて、それで?それで?と聞いていくと、結局自分で解決策を見つけていくことが多い。そして時に挫折し、時に粘り、時に乗り越え、結果を出していく。すごい。

先日もまた悩みを相談してくれた。5教科の点数が200点代前半だった定期テストが、いまとなっては300点中盤、実に5教科150点近く伸びているのにも関わらず(!)

じゃあ、全部満点取れたら良いのだろうかというと、きっとまた別の悩みを持ってくるでしょう。「でも、東大には入れないですよ」と。

そんな会話を彼と繰り返している中で、前職の上司の言葉を思い出しました。

「人間、いつでも悩みはある。でも悩みを振り返ったときに、悩みの質が上がってなければ成長していない。悩みから目をそらすことはできるし、一瞬楽になるけど、結局同じ悩みにぶつかる」

いつも悩みを相談に来てくれる彼の悩みは、明らかに質が上がっています。

「勉強したくないんですけど、どうすれば良いですか」が「勉強のやり方、これで良いですか」になり、「次のテストに向けて、どれくらい早く準備すれば良いですか」になってきた。

これは結局、時間をかけて、一つひとつの悩みに向き合ってきたということだと思います。

勉強したくないけど、勉強しなければならなくて辛い、という悩みは、短期的には目を背けることもできるでしょう。私も経験がありますが、めんどくさくて仕方なくて、もういいやって諦める。そこから数週間はその悩みから解放される。でもテストが返ってきて、次のテストが見えてきて、全く同じ悩みにぶつかることになる。一方で、そのめんどくさを乗り越えると、次はもう、明らかにレベルアップした違う悩みになっている。

定期テストが返ってきたみなさん。その結果をみて、いま悩んでいるとしたら、いまが変わりどきです。どこかのタイミングで乗り越えないと結局また同じ悩みにぶつかります。「やる気出ない」とか「やり方がわからない」とか、同じ悩みを繰り返していませんか。C.schoolに通っている中学生のみなさんは振り返り面談も始まるので、ぜひ自分の悩みを言葉にして自分を変えていくきっかけにしてほしいと思います。

そして、同時に、私たち大人も同じこと。

子どもだろうが、大人だろうが、結局人間、悩み続けてるんですよね。私も同じです。そして、悩みを解決するのはめんどくさい。目を背ければ一瞬楽になれる。でも、結局それと向き合わなければ、また同じ悩みにどこかでぶつかることになるんですよね。いまその悩みから目を背ければ、来年もまた同じことで悩んでいる。

一方で、その悩みの解決に動けば、新しい自分に出会えます。良い意味で新しい悩みに出会うことができる。この繰り返しで、人は成長していくと思います。

さて、私自身、子どもたちの悩みの質をあげていけるように、そして、自分自身が悩みと向き合うことをやめずに日々を過ごしていきたいと思います。