今年は保護者の方とも学びたい

こんにちは。かざまです。

先日の月曜日(祝)は、昨年度から始めた年次報告会を行いました。こんな感じのイベントです。(今年のブログは内部で更新準備中です。)C.schoolの思いと取り組み内容を共有することに加え、1年間頑張り抜いた受験生がそこで得た学びをプレゼンしてくれます。

今年発表してくれた2人のプレゼンはとても素晴らしく、勉強や進路選択に対して、どういう姿勢で向き合うべきか、私自身も再認識させてもらえる機会になりました。やっぱり、現在進行形で勉強に取り組んでいる人がいう言葉が一番説得力がありますね。一生懸命努力している姿を見てきたから、一つひとつ紡ぐ言葉にその姿が思い出させられ、感動しました。こんなことを感じてこんなことを学んでいたのか…すごい…の連続でした。これから受験に挑む後輩たち、保護者の方々、そして私たちに、刺激と学びを与えてくれた2人に心から感謝しています。2人のおかげで素晴らしい会になりました!

一方で、塾としては反省点もあります。去年の反省を今年も繰り返してしまって少し後悔しているのですが、「頑張り抜いた受験生全員が主役」となるような、もっともっと一人ひとりにスポットライトのあたる会にしていきたいという思いがあります。受験の成否や偏差値の高低、そんなもので判断することには全く価値を置いておらず、一人ひとりの人生にストーリーがあり、気づきがあり、学びがあるからです。受験を100%満足できた子にも、そうでなかった子にも、人生の優劣は少しもありません。それぞれがチャレンジした経験を振り返り、自分を知り、学びを得て、今後の人生の糧にしてもらえたら良いなと思います。通ってくれた子全員が、外から見える結果や勉強時間だけではなく、内面的な成長実感と前向きな気持ちを持って卒塾していけるような塾になりたい。学校行事やイベント等を行うと、どうしても「(スポットライトがあたる)あの子はすごい。自分はそれに比べて…」みたいなことを感じてしまうことがあるのですが、全員がフラットに、純粋に、自分の人生を肯定できるような、そんなものを作れたら良いなと思っています。小学生も楽しめるイベントにしたいな、とも。

塾としても成長が必要ですね。

ただ、成長という意味では、年次報告会は「塾として成長する機会」にもなっています。この会をきっかけに1年を振り返り、次の1年でどうバージョンアップさせていこうか考えるからです。個人的には、改善はもちろんですが、「新しいこと」に次々と取り組んでいきたいなと思っています。毎年同じような話ばかりしていたら、やっぱりおもしろくない。新しい視点が何も得られず、成長が止まってしまう。

昨年度は、新メンバーの加入、高校生部門の設立とかなり「新しさ」のある取り組みをできました。きちんと蒔いた種は花を咲かすことができる。でも蒔かなければ当然花が咲くことはない。そう実感しました。

そんなこんなで、次の1年はどうしようかなと色々と考えていました。そこでこの1年間を振り返って思いついたことが「保護者の方々向けの勉強会」です。

今年1年もさまざまな保護者の方々とお話しをする機会をいただき、ご相談を受ける機会もたくさんありました。入試問題と違い、子育てという「正解のない難題」に日々取り組む保護者の方々には敬意を持つと同時に、何か力になれることはないかなと悶々と考えてきました。

私には子育ての経験がありませんが、お話ししている中で、「多くの子ども・ご家庭と関わってきた経験」と「自分が学んできたこと」で貢献できそうであるという手応えがあります。研修講師としての職務経験もあるため、C.schoolに通ってくれている保護者の方々に向けて勉強会形式で実施できるかもしれないと考えたのです。

内容としては「自分が学んできたこと」で、以前ブログにも書きましたが、マインドフルネスが一つ。大手ITのGoogleが研修で取り組んで話題になったマインドフルネスは、個人の人生を豊かにすることはもちろん、教育環境の一部として子どもと関わる大人に必要なものだと感じています。「自分が何を感じているのか」に注意を向けて”自分に気づく”トレーニングを繰り返すことで、子どもに対する反応を”選択”できるようになります。変えられないものを冷静に受け止め、変えられるものに集中する力がつくため、子どもとのコミュニケーションが肯定的なものになっていくと思います。マインドフルネスを教える講師資格を取ったので、ぜひ保護者の方々に学びを共有したいと考えています。

そしてもう一つが、MBTIという性格検査のワークショップ。こちらも大手人材会社のリクルート等で導入されたという話を聞いたことがあります。ユング心理学に基づいた性格検査で、自己理解を深めることができ、それを通じて他者理解が深まっていきます。「親子でも違う人間である」というある種当たり前だけれど忘れがちなことを、心理学のフレームを使って理解することで、自分にも子どもにもより良い関わりを意図的に工夫できるようになります。こちらのワークショップ認定講師資格も持っているので、保護者の方向けにワークショップを開催できたら良いなと思っています。

ちなみに、これらをみなさんに伝えたい!と強く思う背景には、自分もこの2つに学校教員時代に救われた経験があるからです。自分自身の性格・特性、自分自身が感じていること・考えていることに気づくことができるようになると、他者に対する理解も深まっていきます。自分とは違ういろんな子どもと関わる中で、時に苛立ちが抑えられずに感情的な反応をしてしまうことも少なくありませんでした。その都度、その子を傷つけ、自分も傷つくような不本意なコミュニケーションもしてしまったと思います。でも、自分や他者を理解する観点が持てるようになってから、コミュニケーションを「選択する力」がついてきます。自分や他者の変えられない部分は受け入れながらも、コミュニケーションのあり方など変えられる部分に集中する意識が持てます。そうやって、少しずつ意識を変えていくことで自分が変わり、他者との関係が変わっていく、そんな経験をしてきました。自分が運営するクラスの状況や子どもたちとの関係が大きく改善したのです。

最後の一つがコーチングです。コーチングは自主性を促すコミュニケーション技法。「やらせる」から「導く」へ、教育のあり方を変えていくために知っておくべきスキルだと感じています。実はこれはまだ友人や書籍から学んでいる途中なのですが、みなさんに届けられる授業を作れるレベルになりたいなと思っています。

3年前に、小中学生の塾として一歩を踏み出し、昨年、高校生向けの塾としての一歩を踏み出しました。今年は、保護者(大人)の方々に向けて何かしら一歩を踏み出せたらいいなと思います。子どもに向けた”受験や定期テストの”学習塾にとどまらず、関わるすべての人が”人生に活かせる”学びを得られるような塾になりたい。

そんな話を年次報告会でさせていただいたところ、多くの方々に興味を持っていただきました。「絶対に参加したい」と言ってくださった方が20%もいることに感動しています。ということで、燃えてきました。

ただ、準備に時間がかかりそうなので暫しお待ちくださいませ。すいません。そしてあまりにも始まる気配がなければ遠慮なく尻を叩いてください(笑)