開講4年目、進化を続けるために。

こんにちは。かざまです。最近は、塾内報として毎月「C.school通信」を発行しているので、しれっと(笑)「毎週水曜日更新」の文言を消して更新を停止しておりました。

最近は、塾の変化・私自身を取り巻く環境の変化も大きく、考えもアップデートされてきているので久しぶりに書いてみたいと思います。

まず、塾について。

小中学生部門は2019年5月20日の開講からずっと続いているわけですが、塾生の数は右肩あがりに増え続け、ほぼ満席状態にあります。一重に、私たちの塾運営に共感してくださる、子どもたち・保護者の方々に大変感謝しております。また、私自身の学校教員の経験・個別指導塾での経験から課題意識を感じていたことを解決するための仕組みとして「完全担任制の個別学習」を塾でつくるべく原型を立ち上げたものを、現在では関屋と藤井さん(2人とも親しみを込めて呼び名で記載)がさらに質を高め、最初の頃とは比にならないくらい良いカリキュラム・良い関わりが出来上がってきています。二人の「学力向上」や「勉強をわかりやすく教えること」に対する情熱によって多くのご支持を集めることができていると感じています。具体的な内容はC.school通信や塾のブログで紹介したいですね。

また当初からの志である「なりたい自分の実現を支援する」という点についても、常に議論を交わしています。トヨタ自動車のビジョンの最初の一文が「人々を安全・安心に運び、心までも動かす。」であり、その手段として現在は「移動手段としての自動車」を作っているように、私たちは、「子どもたちの成長を叶え、なりたい自分を実現する。」ために、その一手段として「成長手段として学力向上の学習指導」を提供しています。目的が一段階上にあるから、一人ひとりとのコミュニケーションやホームルーム/ディスカバリープログラム、ここでは書ききれないほどの「余白」を大事にしています。「学力向上」だけが目的であれば、削られてしまうであろうサポートを大切にしていきたいという思いは当初から変わらず持ち続けているものであり、共感する仲間によって運営されている塾です。

小中学生部門は大きな変化はないですが、着実に成長を遂げています。

高校生部門について。今月より新しい教室を借りて、(基本的には)高校生専用教室として別館を用意しました。(近々HPを更新して写真もアップしようと思います。)高校生部門開講当初より、高校生専用の教室を用意しようと思っていたのですが、中々良い物件が見つからず、ようやく近くに借りることができました。個人的には、かなり良い教室なんじゃないかと感じています。私個人の好みなので、これから高校生にもアンケートを取っていこうと思いますが(笑)

背景には、高校生には、より「集中できる自習室」のような学習空間を届けたいという思いがあったからです。C.schoolの高校生部門は映像授業を活用していますが、私自身も高校生のとき、映像授業×自習室の学習塾に通っており、とても良かったからです。高校生は、中学生とは比にならないくらいに学習範囲・学習量が多く、自立的に学習していく必要があります。元々考えていたことでもあり、実際に運用していてより強く感じることですが、高校生には中学生以上に「自立」してもらわなければなりません。中学生以上に「マンパワーで教え切ること」が、高校生の範囲になるとほとんど機能しなくなってきます。例えば、数学だけを取っても、数Iと数A、週に合わせて6コマ、しかも中学の比にならないペースで進んでいきます。(中学生もそうですが)高校生は、もはや自学なくして学力の向上はほとんど見込めません。

勉強のやり方やカリキュラムの基本的なパターンはあれど、自分にしっくりくるやり方や自分なりの勝ちパターンを見つけていく必要があります。大学生以降になると(社会人になれば当然)、正解のない世界に入っていきます。大学の進路選択も、自分に合う合わないも、正解はありません。30歳を越えた私自身にとっても同じことです。自分自身のステップアップも、自分に合う合わないも、正解はわかりません。でも、少なくとも、自分の頭で考えて、自分の足を使って行動して、さまざまな選択肢に触れ、自分なりにこれが正解だろうと(暫定的であっても)自分自身で決めることはできます。つまり、何歳になろうが、自分なりの正解は自分で決めていく必要があり、高校生はもうそのスタートラインに立っているのです。

最近、とても良い塾長の塾に通っていた人が、大人になってもその先生に答えを求めている姿を見て、少し危機感を持ちました。(自分が良い塾長かどうかはさておき)子どもたちが「主体的に人生を歩むサポートをしたい」と思って塾を作ったのに、一歩間違えれば、依存させてしまうことになりかねないと思ったのです。同時に、高校生と会話していると強く実感することですが、彼らは自我が確立し、もうみんな立派な大人ですね。そう簡単にだれかが言ったことを聞くことはありません。正解は一つでないことをうっすらと感じており、自然と様々な意見を取り入れ、自分なりに咀嚼し、自分の価値観や考えと照らし合わせて反応をしているのです。必要なことは、大人であることの自覚を持ってもらい、自立していくための足掛かりを作る環境やコミュニケーションなのだと思います。

高等部は開講した当初から、自立のサポートを目的に仕組み作りや関わりを続けていますが、さらにその実現を支援していくための新教室(環境作り)でもあります。同時に、新たに2名の講師も入ってくれました。これは、高校生は「完全担任制」よりもむしろ「多様な人」と関わり、自分なりの正解を見つけていくことの方が重要だと考えるからです。高校生部門は、映像授業を活用したベースのカリキュラムが整っており、その内容についても質問できる仕組みがあります。それぞれのメンバーがそれぞれの角度から、その子に合ったやり方をアドバイスし試しながら、「自分の力で成功した」と思える成功体験を積んでほしいと考えています。私自身も、そのためのコミュニケーションや仕組みづくりをさらに改善して取り組んでいきます。

小中高生、共通して考えていること。「なりたい自分に出会える塾」というコンセプトを掲げて、愚直に取り組んできました。その成果は、年次報告会の卒塾生プレゼンテーションやいただいた卒塾生の声を見ると、少しずつは体現できているのではないかなと感じています。一方で、もう一段階、アップデートする必要性も感じています。「なりたい自分」のもっと土台となる自分が「良い状態」であれること。テストの点数という結果や掲げた目標は、達成するために死に物狂いで努力します。でも必ずしも達成できるとは限らない。そのときに、「自分はダメな人間だ」とならないこと。もっと手前で、「なりたい自分」や「目標」を持てないとき、「自分をダメな人間」だと思わないこと。

その一つのソリューションが慶應大学の前野教授が主張する「ウェルビーング」の考え方にあるような気がしています。ご興味がある方は、こちらの動画をご覧ください。

人間の幸福度に与える因子として「やってみよう!(自己実現と成長)」「ありがとう!(つながりと感謝)」「なんとなかなる!(前向きと楽観)」「あなたらしく!(独立とマイペース)」と思えることがあると主張されています。子どもたちが幸せに生きていくための土台として、こういったことを感じられる塾にしていきたい。

例えば、「ありがとう!(つながりと感謝)」で言えば、昨年の卒塾生には、卒塾時に保護者の方々に手紙を書いて渡してもらったりもしました。勉強の指導でも、単語テストの範囲を自分で決めて(もちろんアドバイスや上に引っ張ることもします)「やってみよう!(自己実現と成長)」を感じられるコミュニケーションを取るようにしています。

うまくまだ言葉にできていませんが、土台としての「良い状態がある」→「なりたい自分の実現への挑戦」→その一つの手段として「志望校合格や学力向上」と、それぞれのレイヤーに対して、意識的に仕組みを作ったり、関わりを生み出していきたい。これが共通して目指す、塾としての次のステップかなと思っています。

ここまで述べてきたことを考えるようになった背景には、私自身の環境の変化があります。

自分自身の学び直しをするため、今年度から仕事と並行して、一橋大学の大学院に通っています。ここまで自分自身が「やりたいこと」を最大限に実現するために、塾をつくって3年間突っ走ってきました。その過程で、生徒もメンバーも増えていき、もう一段階自分の視座を高める必要性を感じたからです。これから先、社会にどのように貢献していくべきなのだろうか、このまま前に進めていくことでより良い社会を作ることにつながっているのだろうか、少し立ち止まって考え直す必要性を感じたからです。

いま世の中には、様々なサービスが溢れかえっています。私たちが生きる資本主義は、人間の快を手っ取り早く満たしてくれるサービスを提供し続けています。一方で、地球環境は破壊され、人間は競争に疲弊し、気づけばスマホ漬けの生活になりつつあります。豊かになっているはずだと思われている社会では、孤独や不安が広がっています。過度に「効率化」を求めてきたこの社会にいま、行き詰まりがあるような気がしています。

私は現在、塾長であると同時に経営者でもあります。「これからの会社」は、「これからの経営」は、そして「これからの教育」はどうあるべきか、もう一度考え直したい。そこで、 「経済道徳合一説」を唱えた渋沢栄一が創設に関わった一橋大学で、経営学を主専攻として学ぶことにしました。同時に、社会学研究科の授業を履修することで、あるべき社会を見つめ、あるべき教育を検討することを試みています。これらの試みがいまの考えに発展してきています。

また、私が教育に関わる者として、一番大事にしていることは、「子どもに伝えたことを自分にも言うこと」です。「自分の正解は自分でつくること、そのために学ぶこと」。なにかしらの形で自分が学び直し、自分なりの次の正解を模索することは必然でした。自分が子どもたちと関わる限り、「学ぶことにより成長できること」と「学ぶことのおもしろさ」をリアルタイムで伝えたいのです。

ということで、ますますC.schoolを発展させていきますので、楽しみに見ていてください!