今年の塾の目標と「なりたい自分」

みなさま、あけましておめでとうございます。

2023年がみなさまにとって良い年になることを心から願うとともに、我々C.schoolが少しでも貢献できるように努めていきたいと思います。

さて、この年末、高1-2年生に宿題を出しました。それは勉強ノートの1ページ目に、①今年の目標(志望校)②今抱えている課題(勉強面・習慣面)③来年1年間を通じてなりたい自分、を考えて整理してくること。来年はそれを出発点に、みんなの成長、なりたい自分の実現をサポートしていきたいと思っています。

私もC.schoolの目標・私自身の目標を書き残しておきたいと思います。

まず、C.schoolとしての目標は「人生が変わるような学習塾経験を届けること」です。私たちが子どもたちに表面的に届けているものは定期テスト・受験対策のサポートですが、そのプロセスで自分のことや自分の人生に対する気づきをたくさん得て欲しいと思っています。自分の人生を振り返っても、どのような考え方で物事に取り組むか、自分が考えもしなかった考え方に出会えるか、どれだけ自分の内側と向き合うかで人生は変わります。面談を頻繁に行い、振り返りの機会を設けているのもそのためです。また、今年は特別授業なども積極的に行い、一般的な学習塾では得られない体験を生み出していきます。合わせて、目標として定めることは「全員の英数の定期テストの点数20点アップ」です。学習塾としてコミットすべき定期テスト対策にこだわりぬいて取り組みます。5教科指導を行っていますが、「英数に強い塾」として名を馳せたいと思っています。いまや高校生も指定校推薦やAO入試による進学が半数以上を占め、内申点が欠かせない時代になりました。彼らの進路選択の幅を広げるためにも、定期テストの点数アップで貢献していきたいと思っています。

これらの目標を達成するための行動指針として「高い水準を持ち示し続けること」と「徹底的に数値化・テキスト化すること」を定めました。相手に合わせて水準を変えてしまうと、その人に「快楽を感じられる時間」は届けられるけれど、「自己実現達成のための成長の機会」を奪うことになります。子どもたちの前に立つ講師として、また講師のメンバーをたばねる塾長として、関わる人たちの成長に貢献できるように「高い水準を持ち示し続けること」を常に意識して取り組みたいと思います。また、その水準を示しすためにも、あらゆることを徹底的に「数値化」することを試み、できないことも「具体的に言語化」し「テキスト化」します。なんとなく「良い」「悪い」「意味がある」「意味がない」では自己満足に終わってしまいますし、相手には伝わりません。具体的に価値を出し、具体的に示すことにコミットしたいと思います。これには、思考体力と実際に手を動かす体力が必要になりますが、力を振り絞ってやり切ることが目標です。私自身が体現することにコミットすると同時に、C.schoolのチーム全員がこの指針で行動できるように、チームとして成長できるように取り組みたいと思います。

最後に、私個人としての「なりたい自分」を。年末に読んだ本で大変感銘を受けた本で「置かれた場所で咲きなさい」という本の一節にこんな内容がありました。

何事もリハーサルをしておくと、本番で落ち着いていられるように、大きな死のリハーサルとして、”小さな死”を生きている間にしておくことができます。

”小さな死”とは、自分のわがままを抑えて、他人の喜びとなる生き方をすること、面倒なことを面倒くさがらず笑顔で行うこと、仕返しや口答えを我慢することなど、自己中心的な自分との絶え間ない戦いにおいて実現できるものなのです。

(中略)

すすんで人のために自我を殺すことが平和といのちを生み出す。

マクロに世界を見渡せば、ウクライナ戦争はいつまでも終わりが見えない状況が続いており、ミクロに自分の日々の生活を振り返れば、自分のプライドやエゴに支配されて自己防衛的で恥ずかしい行動をしてしまったり、他人との小さな軋轢を生んでしまうこともあります。結局、国家間での争いのような大きな戦いも一人間の間の小さな戦いもつながっていて、一人ひとりの人間が成熟し成長しない限り、世の中は平和で豊かな場所にならないと思っています。インターネットの発展等によって一見豊かになっているように見える社会は、一人ひとりの「快」は増大させているものの、一方で、他者と共存する力・対人ストレス耐性を奪い、自分本位の生き方しかできない人間を増やしてしまっているのではないかと懸念しています。

では、どうすればいいのかと言えば、やはり自分から変わるしかないと思っています。自身の人間的な成熟を持って平和で温かい環境を創り出すことを目指して、「小さな死を一つでも多く積み重ねることができた」と思える一年にしたい。自分を守るテクニックを鍛えるのではなく、痛みを受け入れ地の自分を強くすること。その先に、出会った人に「安心」と上で述べたような「成長」の両方を届けられる「なりたい自分」がいるような気がしています。

今年は塾を創って5年目を迎えます。まだまだ未熟ですが、一人でも多くの子どもたち・保護者の方々の人生に貢献できるように努めてまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いします。